子供を守る食事

子どもを守る賢いおやつの考え方とは?

目安時間 16分
  • コピーしました

悲しいかな。

我が家の3児も、ときどき糖質中毒です。

 

 

現代ニッポン人は、大人も子供も糖質中毒。

 

 

臨床で色々なことを見てきてしまったので、

子供には良い食習慣をつけたいと考えています。

 

 

 

しかし・・・

現代社会においてなかなか難しいのが、

子供を誘惑するお菓子たち。

 

ジュースも、

 

アイスも・・・。

 

 

 

 

なるべく遠ざけたいものですが、

一度味を覚えてしまうと難しい。

 

 

 

そもそも子供のおやつというのは、

成長のために必要なものです。

 

 

 

 

学校や保育園、病院の栄養価設定の元になっている

「日本人の食事摂取基準」にも

 

子供のエネルギー必要量は大人よりも高く、

体重あたりのエネルギー消費量が大きいため、

 

3回の食事だけでは必要量を補うことが難しい。

そのためおやつが必要です、

 

といったことが書かれています。

 

 

 

 

 

ただ、ここで親が間違ってはいけないことは、

おやつが必要なんだけど、

お菓子ではないですよ、ということ。

 

 

 

 

成長のために補う必要があるのに、

甘いお菓子を与えてしまうと、

逆に成長を害してしまうということです。

 

 

 

 

「いやいや、そんなこと分かっているよ」

というお母さんお父さんがほとんどだと思うのです。

 

 

 

でも、

週末だからたまには、とか

お出かけ中、騒がないでもらいたいから、という大人の事情もあったり、

スーパーに行った時だけ、、、とか。

 

 

そうこう回数を重ねてしまうと、

キッズも学習して、ねだってきたりしませんか?

 

 

スーパーで騒がれるとお買い物もできないので

「もういいから、お菓子コーナーに居て」と逆に親が誘導したり。

 

 

 

 

そんなことはない?

それは本当に素晴らしいことだと思います。

 

 

この誘惑の多い現代社会において、

素晴らしく健康的なお食事&おやつを準備しているママとパパ。

 

 

毒菓子の誘惑なんてどこ吹く風といった様子で、

上手に向き合っている親御さんには本当に感服します。

 

 

 

 

反省を込めて申し上げますと、

私は、失敗しています。

でも抗ってもいます。

 

 

私の場合、職業が職業なのに、第一子から失敗してしまいました。

マンション隣のコンビニがきっかけでした。

 

 

 

ワンオペフルタイムで時間もなく、

欲しいと泣き叫ぶ駄々っ子に根負けして、

一回買ってしまったのがきっかけでした。

 

 

 

1歳児が手を伸ばせる、床から1段目のアンパンマンチョコ。

ピンクと茶色の顔したアンパンマンです。

 

 

 

 

 

食べるなら、美味しいチョコを食べてもらいたいのに。

チープなチョコは原材料に疑問なものが多く、

せっかくなら

原材料の一番目にカカオと表示されているチョコがいいのに。

 

 

 

ちなみに、栄養成分表示の、

原材料の欄には、多い順に書いてあります。

ここ大事☝️

 

成分を確認してから購入したいものです。

 

 

 

 

ということで、第一子から失敗した私ですが、

やはり困るので、抗ってもいます。

 

 

小さい頃からスパイク高血糖起こしてどうするんでしょうか。

 

自然の食品の甘みや、

調味料に使う程度の甘み以外の、

強い甘みからは、キッズを遠ざけておいた方が安全です。

 

 

 

なぜなら

スパイク高血糖も嫌ですし、

それに伴う眠気や倦怠感が出るのも御免ですし、

さらに幼少期の肥満は避けたいものです。

 

 

 

幼少期に肥満すると、一生肥満しやすい体になります。

 

 

なぜかというと、

肥満細胞の個数というのは、思春期までに決まり、

それ以降に減ることはないからです。

 

 

 

 

太るというのは = 肥満細胞の一個一個が肥大化している状態

痩せるのは   = 肥満細胞の一個一個がシュリンクした状態

 

 

そのため、

脂肪細胞の個数が多ければ多いほど、

肥満しやすいし、

痩せてもまたリバウンドしやすいということになります。

 

 

 

でも最近は

気をつけている親御さんが多いので、

小児科の肥満症の症例数も、それほど多いものではありませんでしたが、

小児肥満の悪影響は知っておいて損はありません。

 

 

 

 

基本的に、

おやつを欲しがるキッズは、小腹が空いています。

目のつくところにお菓子がなければ、

それ以外のことで遊んでいるのではないでしょうか?

 

 

だからまず、目につくところには置かない!というのが親の対策の肝

だから当然、食べたくてもキッズの前では食べないのも親の努め

 

 

 

そして、おやつの基本的な考え方は、

3食では不足する栄養を補う、というものです。

どう補うかというと、

「食事に準じた内容にする」ということです。

 

 

 

 

勤務していた病院では、

胃を切った後に提供する術後食の補食と、

 

子供に提供するおやつ(補食)はほぼ同じメニューでした。

 

 

 

胃切除後の食事は、術後間もない時は、6回に分けて食事をします。

 

 

なぜなら、

キッズと同じで、

残った胃が小さく、一度に入らないため。

さらに消化吸収能も落ちているから小分けに食べる必要があるため。

 

 

 

術後食とキッズの補食の考え方は同じなのです。

 

 

 

術後食に出していた補食としては、

たとえば

・朝食と昼食の間にヨーグルト、

 

・昼食と夕食の間に

フレンチトーストや芋蒸しパンやサンドイッチなどに加えてホットミルクなど

 

・夕食後には、きなこクッキーやカボチャプリンなど。

以前は小さな煮込みうどんや焼きおにぎりも出していました。

 

 

 

こんな内容です。

術後食の場合は、

術後間もない頃の6回食を徐々に減らして、

最終的には元の3回食に戻していくのですが、

 

キッズと胃切除後の食事の補食は共通していました。

 

 

 

 

 

 

これらを考えると、

私たちが自分の子供に用意すべき補食も、

お菓子ではなく、食事に準じたものがベスト、

ということが分かります。

 

 

 

働くママとパパは、もしかしたら平日のおやつは園で、

お仕事のお休みの日のみ、

家庭で用意しているという場合もあるかもしれませんね。

 

 

 

ただ、準備するのが大変。

普段お仕事をしていると、用事が溜まって溜まって、

ヘルシーなおやつなんて・・・

ちょっとそこまで気が回りません。

 

 

 

 

それでも私が抗っている方法は、

・冷凍庫の活用と、

・自然の甘みの活用です。

 

 

以下、準手作り品も交えてご紹介します。

 

 

 

手っ取り早く、極力時短で、手間なしで、と考えると、

市販品になりますが、

 

時間もない、食材もないという時に備えて、

我が家では、干し芋と甘栗をストックしています。

 

 

 

 

 

外出する時にも、

干し芋&甘栗は便利です。

 

 

 

多少手はべとつきますし、

甘栗は割れたカケラが散乱することもありますが、

親にとって大きな損害はありません。

 

 

 

ただし、干し芋は高繊維食品なので、

結構な量を食べてしまい、かつ飲水量が少ないと

1〜2歳の子の排便はまるで干し芋のようなものが出てきたり、

場合によっては頻繁に排便して困る、ということもチラホラあるかもしれません。

ほどほどに、

水分もちゃんと、

ということですね。

 

 

 

お菓子ではなく、

食事に準じたもので、少し手間暇をかけられる、

という時に手軽なものは・・・

 

 

たとえば

 

 

・冷凍ピザやピザトーストにミックスベジタブルを乗せてみたり

・冷凍パンにチーズと冷凍コーンを乗せてみたり

・安倍川餅、磯部もちにしたり

・シンプルに焼き芋だったり、

・冷凍パイシートで中身をカレーの具にしたり、

・パイシート&カボチャ煮+チーズにしたり、

・パイシート&前日の残り&チーズとか、

・夏は凍らせただけの果物を添えてみたり、

・バターシュガー(ラカント)トーストにしたり、

・たまにミニお好み焼きにしたり

・ノンフライヤーか揚油でフライドポテト風を作ったり

・同様にさつま芋スティックにしたり

・混ぜご飯をおにぎりにしてみたり

・おからたっぷりドーナツや

・おからホットケーキ

・おからカップケーキや

・サンドイッチにしてみたり

・飲み物は牛乳にしたり。。。

 

 

 

 

 

お菓子ではないとなると、

事前準備が必要ですが、なるべく「軽食」を用意したいところ。

 

 

お菓子には、

上記とは比べ物にならないくらい、分子の小さい糖質が多く含まれます。

食品添加物も控えたいもの。

 

 

時間がなければ、市販品で同様のものを買うこともできます。

でも、お菓子にはしない。

なるべく、しない。

 

 

 

家にお菓子を置かないようにするし、

子供が泣いた時用に、といって置くこともしない。

 

 

 

なかなか気を遣いますが、

以上が私の抗いです。

 

 

日常を整えておけば、

たまに旅行先で、とか。

そういう遊びを入れることができます。

 

 

 

 

書いていて思いますが、この記事の内容は、

ママパパ万人向けではありませんね🤭

そんな暇な〜い!

そんなことやってられな〜い!

という声がたくさん聞こえます。

 

 

私も、結婚以来、丸々7年ワンオペフルタイム勤務でしたし、

今もワンオペまみれです。

 

時間ないけど、

親が抗わないで誰がやる?

親が最後の砦だと思うのですが、やっぱり親って大変〜。

 

無料メルマガ講座への登録はこちらから


無料メルマガ登録はこちら

  • コピーしました

この記事に関連する記事一覧

この記事を書いた人

村上裕梨
村上裕梨

1981年生まれ。父の海外赴任に帯同し、中学時代をタイ・バンコク日本人学校で過ごす。 料理好きの母の影響と、バンコクで触れた世界各国の食文化をきっかけに、食の世界に興味を抱く。 「医食同源」──食の持つ力に魅せられ、管理栄養士となる。 委託給食会社で病院給食業務を2年経験したのち、東京都千代田区の急性期総合病院に転職。 以降20年にわたり、乳児から超高齢者まで、ICU・内科・外科・がん緩和ケアを含む29科の栄養管理に従事。 医学雑誌・医学書・論文執筆、学会発表を多数経験。 2025年、義両親の介護を機に退職。 現在は夫と3人の子どもとともに、瀬戸内海の島を拠点としながら東京都千代田区との二拠点生活を送っている。 医療機関を離れた今も、生活習慣病の予防・改善を目的とした食事療法の普及に取り組んでいる。

コメントフォーム

名前  (必須)

メールアドレス (公開されません) (必須)

URL (空白でもOKです)

コメント

トラックバックURL: 

村上 裕梨
Yuri Murakami

【プロフィール】

公的医療機関20年勤務
管理栄養士


病院勤務22年

乳児から超高齢者、ICUから内科・外科・緩和ケア病棟まで
29の診療科の栄養管理に従事。

【略歴】

2003年 委託給食会社に就職
2005年 東京逓信病院に入職
2025年 介護のため退職


【保有資格】

管理栄養士免許

《認定資格》(2025年現在)
糖尿病療養指導士、がん病態栄養専門管理栄養士研修指導師、病態栄養専門管理栄養士、NST専門療法士

👉 noteも読む